英検の合格点について

英検必勝法

こんにちはPygmyです。

英検は合格するのに5級から2級までは6割以上準1、1級は7割以上の正解率が必要とされていると言われています。

pygmy
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それってぶっちゃけ何問正解すればいいの?

この疑問は英検の勉強をしている受験生にとって、試験勉強する前、最中、試験直前、そして解答の速報が出て自己採点した後にと、あらゆるフェーズで襲ってくる疑問ですよね!

私のところにも、「ね、これって何点で受かるん?」な質問が毎回寄せられます。

この記事では、そんな頑張る受験生が知りたい疑問に迫ることを書いていきたいと思います。

何点で合格?

このテスト、何点で合格なん?

これって、ある意味「このレースはどこまで走ればゴールなん?」と同じ質問だと思います。

ゴールがわからんレースに全力で疾走しろっていうのもとても変なもんですよね。

なのに英検はこの辺りが曖昧(もしくは不明)なのに「合格」「不合格」という天国と地獄の太っとい線引がされてて、受験生にとっては納得できない箇所ではあると思います。

一次試験が終わると「一次試験受験結果」が送られてきます。

その結果表には大きく分けて4つの結果が報告されます。

一次試験受験結果詳細

  1. 合否結果 (合否と英検CSEスコア)
  2. 解答状況 (個別問題の正解・不正解)
  3. 技能別正答数 (筆記、リスニング、作文のそれぞれの素点合計)
  4. 大問別正答数 (大問別に分けた素点合計)

他の試験(例えば大学・高校入試模試)に比べると分析して、活用できるレベルではないです。

2番の個別問題の正誤は「あ、あの問題は間違い、これはあってた」程度で、技能別正答数は、「リスニングが不得意か~」程度で、大問別正答数は「会話文は弱いよなー」程度な分析で終わる感じ。

ま、この程度なら一次試験受験結果の表がなくとも、自覚はある範囲での結果。

違いますか?

この結果表をもらって、「へー、俺ってリスニングが不得意なんだ」って改めて思う方、そんなにいます?

自分の不得意、得意レベルなら英検の受験勉強している間に、自分の弱点にはある程度気づくはずです。(もちろん、その弱点の大小はありますけど)

一方、入学試験の模試などは、一問つづの全体の正答率、難易度、偏差値、が書かれていることも多く、試験結果報告書はこれからの勉強にとても役立つ解析報告が山もりですよね。

むしろ意味解析情報がありすぎて、気分によってはもう見るのもめんど草なときもあったりと。

親切に沢山情報をもらうと「多すぎ」少なすぎると「意味ない」とグタグタいう私のような輩がいるので、試験者たちも大変です。

無視してください。(笑)

さて、起動修正します。

合格点

私たちが疑問に思っている「合格点」ですが、英検側はこの結果報告書に明示しています。

そう、載っているのです!


合格点満点得点率
1級2028255079.5%
準1級1792225079.6%
2級1520195077.8%
準2級1322180073.4%
3級1130165068.5%
4級622100062.2%
5級41985049.3%

上記の数字が満点と合格点の表です。

でもね、ここでムズイのが4級でいうと、みたいな。

pygmy
pygmy

65問しかないのに、何で満点が1000点なん?

そう、その昔はシンプルに素点で○○点で合格!の判定がだったのですが、イマドキの英検は頭の良い「意識高い系」の判定方法を採用しているので、ブラックボックスを通ったあとの「英検CSEスコア」で合否判定が行われます。

なので自己採点の素点だけでは「合否」はよっぽど良いか、悪いかの両極端でない限り合否判定のお知らせのお手紙を受け取るまでは、わからないんですよね

英検CSEスコア

英検CSEスコアが導入されてから、「合格するんに何点取ればいいのん?」の答えに、英検が発表している点数を言っても、「意味がない」現象が起こるんですよ。

したがって、受験者やその保護者さんたちは、「英検 合格点」とかをググるハメになるんです。私も幾度となくしました (^◇^;)  

ググってもその真実は出てこないのです。(ここで、『Xファイル』のテーマ曲が流れる)

では何でこんなブラックボックス化させてまでも、英検がこんな点数基準を取り入れたか?

答えは英検が競合する英語技能テスト(TOEFL や IELTSなど)に寄せていってるからです。

他のテストと互換性を持たせることができますからね。

だったらその「ブラックボックス」の仕組みさえわかれば!

ブラックボックスの正体

その方式の名前は Item Response Therory (キリッ)、海外では沢山の能力テストの判定に使われている理論です。

式はもう文転したレベルの私にはわからない式です。

そういう関係は、統計学の専門家にお任せするということで、私はいらんことを言いません。

要するに、ひとつひとつの問題の難易度、その正解率、みたいなものから受験者の能力を点数で表すというシステムだそうです。

なので、素点で同じ点数でも、どの問題でその点数を獲得したのか?で最終的なCSEスコアは違ってくるんですよ!

pygmy
pygmy

易しい問題でゲットした1点と、ムズイ問題でゲットした1点とでは「価値が違う」ということなのか!

確かに、英検を長年指導していると、例えば3級の試験問題なのに、4級レベルの問題が入っていたり、2級レベルの語彙や熟語が絡んでいる問題があったり、問題のレベルが明らかにこの回ムズイと印象を受ける時があります。

やはり習熟度が高い受験者はそういう難易度の高い問題もクリアする傾向にあるということなのかもしれないです。

そういう難易度を考慮して「受験者の潜在的な英語習熟度」を図る意図でのCSEスコアなので、いわゆるバンド(25点で1バンド)ガイドラインも表示する意味もあるわけですよね。

さて、このあたりから例の Item Response Theroy を少し利用して、CSEスコアの性質を見てみましょう。

Item response theory

 Item response theory (from Learning Theories)

おわかりいただけただろうか?(恐怖写真の紹介番組風のナレーションで)

英検のスコアのグラフではありませんが、IRTの関数の線は右肩上がりの直線ではなく、カーブ線で、そのカーブの雰囲気がわかっていただけると嬉しいです。

受験級に合わない問題の存在価値

中間点あたりの1問正解の価値より、満点に近い状態での1問正解の価値の方が高い設定になっていますよね。それは先ほど私が体感していた「受験級にしては難しすぎる問題」を正解した場合にゲットできる点数なので、価値は高いわけです。

受験級にしては易しすぎる問題 → 受験級に適切な問題 → 受験級にしては難しすぎる問題

という具合に問題に難度グラデーションを与えることによって、CSEスコアの級をまたぐ連続性を持たせているということだと思います。

これで「英検 合格点」のグーグル検索の答えを終わります。

最後に一言、英検も検定式のテストとCSEスコア式のテストを分けるべきだと思う。合格点が不透明なものだと受験生が困るし、合格するのが重要なのか、はたまた高得点が重要なのか?

ゴールが曖昧な試験は、いずれ国際化が本当の意味で浸透した時に、人は受験価値を見出さないようになると思う。そして「最近の若者の英検離れ」とかな現象(笑)が起こるのではないかな?って思ったりします。がんばれっ英検®︎!

最後まで読んでいただき、ありがとう。

(*免責:本記事はPygmyの個人的解析ですので、半値八掛け二割引程度で受け取ってください^^)

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